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沖縄一周

体力勝負の一人旅 No.112【沖縄一周編】

【8日目・2006年11月18日】

 昨夜のことである。海が見えるホテルの部屋で日記を付けていると、
外から沖縄らしいリズムの太鼓の音が聞こえてきた。フロントに電話
し「何かイベントをやっているんですか」と尋ねたが、「当ホテルの
イベントではありません」とのことだった。
 ついつい見に行きたくなるようなリズムが続く。カチャカチャとい
う音も聞こえてくる。私は自転車で音のなる方へ行ってみた。
 ホテルの目の前には沖縄コンベンションセンターや宜野湾港マリー
ナがある。どうやらその一角から聞こえるようだ。真っ暗な遊歩道の
向こうから明かりが漏れる。フェンス越しの駐車場で20~30人が踊り
ながら太鼓を叩いているのが見えた。踊っているだけの人もいれば、
三線を弾いている人もいる。
 演奏が終わり休憩になったので駐車場へ入ろうとしたが、一般人が
自由に出入りできないところのようだった。出入り口には有料駐車場
によくある遮断機のようなゲートがあり、併設している管理棟には警
備員が一人いる。辺りが真っ暗なのをよいことに、姿勢を低くし警備
員に気づかれないようにゲートを通過。あとはいちもくさんだ。
 踊っていた人たちの近くで自転車を止めた。休憩中にもかかわらず
2、3人ずつで練習している様子を見ていると、一人の青年が近づいて
きた。
「場所を借りさせていただいています」
 どうやら管理人と間違えているらしい。私が旅人だというと、近く
にいた女性が「いっしょに踊ってみませんか」と言う。
 彼らは沖縄国際大学の学生でエイサーを踊るサークルのメンバーだ。
エイサー好きが集まって、やりたい人は誰でも拒まず歓迎しているの
で学生以外もいるそうだ。確かに本当に休憩している人はほとんどい
なくて、振り付けの練習をしている人ばかりだ。エイサーの晴れ舞台
は8月のお盆の時期、今の時期はただ練習するのみ。それなのに真剣
に取り組んでいる様子には若さのパワーを感じた。
 いろいろと説明してくれたのは今帰仁村出身の石川さん。活力のあ
る若い人と話して元気をもらった。「続きはホテルで聞かせてもらう
よ」とお別れした。

 朝は天気予報どおり雨だった。それも強い雨。目標は達成したのだ
からもうサイクリングする必要はなかった。しかし昨日行くことがで
きなかった洞穴が心残りだ。自転車で強行するか、バスで行くか。
 昨夜の10時過ぎにフロントへ情報収集に行ったが、フロント係の姿
がなかった。そこへ警備員が戻ってきて「すいません警備中だったも
ので」。このホテルでは警備員が夜間のフロント係になるようで、接
客態度もフロントと同レベル。警備員情報によると、片道5Kmで2Kmは
平坦、あとは上り3Km。
 朝、フロントの女性にバスルートがあることも確認した。すぐにイ
ンターネットで時刻表を印刷してくれた。本数は多い。あとは私の気
持ちしだいだった。
 雨の中を自転車で走ることはそれほどいやでないが、そのあとの濡
れた体や着替えを考えるとバスに気持ちは傾く。しかし、そんなこと
を考えながら朝食を終えると、外は少し明るくなり小降りになってい
た。もう部屋に入るときには自転車で行くと決めていたようだった。

 自転車に乗る格好でチェックアウトする。フロントの女性には「普
天満宮洞穴に行ってきます」と告げて、荷物を預かってもらった。そ
んなことをしているうちに雨は強くなっていた。
 警備員の言ったとおり2Km走ったところで坂道が始まった。ゆっく
り登ったのできつい坂だったかどうか記憶がないが、坂が緩くなりか
けたところで普天満宮の案内板。そのころにはバケツをひっくりかえ
したようなとんでもない雨になっていた。
 神社では七五三の御祈願・御祈祷が行われていて、出入り口では車
を誘導する警備員が出るほどの参拝者がいた。周辺には他に神社がな
いらしく、神社の前にはスタジオがあり、地域のほとんどが神社へ行
くときにはこの神社を利用しているようだった。

 受付で洞穴の見学希望を伝えると、みこさんが神社の裏へ案内して
くれた。そこには洞穴への入り口があり、鍵がかかっている厳重さだ。
「見学者は多いのですか」と尋ねると、
「雨の日は特に多いです」
 洞穴の中で神様を祀ってある場所が見えるところまで同行し、「祀
ってある場所には入らないようにしてください」と注意事項を言って
戻っていった。
 全長280mの洞穴を10分ほど見学して受付へ戻った。受付横の待合室
では祈祷待ちの家族が3組、拝殿でも3組の家族が祈祷中だった。
 みこさんに「沖縄ではあまり神社を見かけなかったですが、いくつ
ぐらいあるんですか」と尋ねると、「八社あります」と言って、指を
折りながら次から次へと神社名を挙げていく。若いみこさんなのにし
っかりしたものだと感心させられた。
 ご祈祷に来られた方々には、こんな豪雨にしてしまって申し訳ない
と心の中で謝りながら神社をあとにした。

 帰りは下り坂にもかかわらず、路面に水がかなりたまっている。ペ
ダルをこぐと前輪の水しぶきがもろに足にかかってしまう。そこで両
足を後ろの荷台部分に乗せて下る。ウルトラマンみたいな格好で何だ
か楽しい。
 下り終えたところの交差点はもっとすごいことになっていた。車の
タイヤの3分の1ぐらいは水深がありそうだ。車がはねる水しぶきは豪
快だ。最終日に沖縄らしい雨に出会えてラッキーだった。

 ホテルに戻り預けた荷物を受け取りにフロントへ行くと、フロント
の女性は
「わぁー、びっちょりですね」とかわいそうな表情をしてくれた。
「自転車を分解した後、着替えたいので風呂場の脱衣所をお借りして
もいいですか?」
「はい。これから鍵を開けさせますので使ってください。」
 と言った後、すぐにどこかへ電話をし「お客様がお使いになるので
鍵を開けてください。それとタオルを置いておいてください。」と言
ってくれる。
 使わせてもらえるだけでもサービスのよいホテルだなと思ったが、
タオルの用意までしてくれるなんて感激だ。それも若い女性がすぐに
そういう指示をだせるとは、教育がしっかりしていると感心した。

 自転車の分解を終えて風呂場に行くと、脱衣所にはバスタオルとタ
オルが置いてあった。シャワーもどうぞということなのか、と都合の
よい解釈をして扉を開けると、なんとお湯まで張ってある。さすがに
湯船に浸かるのは気が引けたので、シャワーだけをお借りした。
 次は自転車を自宅へ送る手配だ。ヤマト運輸の「サイクリングヤマ
ト便」で送るのだが、取り扱ったことのない営業所が多いので説明す
るのが大変なのだ。
 しかしフロントの女性に「昨日言っておいた自転車を送る件ですが
」と言いかけると、なんとフロントの女性は「ヤマト運輸さんに確認
しました。サイクリングヤマト便で送れるそうです。サイクリングタ
ッグはお持ちですか?」と言ってくれるではないか。10年以上自転車
旅行をしているがこんな経験は初めてだった。

 こんなにサービス満点のホテルなのに、不人気なのがどうにも納得
いかない。インターネットの予約サイトでは空きが目立つし、実際昨
日は7割以上空室のようだった。従業員が報われなくてかわいそうな
気がした。
 ホテルを出るときには雨が上がり、「一番強く降ったときに行かれ
たようですね」とフロントの女性は言いながら見送ってくれた。

おわり

11月18日(土) 宜野湾
本日の走行距離 11Km

体力勝負の一人旅 No.111【沖縄一周編】

【7日目・2006年11月17日】

 沖縄一周を達成したが帰りの飛行機は明日の夕方。どうやって時間
を過ごすかだが、那覇の繁華街は私の性分に合わない。今日も明日も
雨予報なのが気になるが、首里城周辺を観光してから北へ行こう。那
覇から北へ10Kmほどの宜野湾市の宿を予約して出発した。

 急坂を登って首里城のすぐ下にある玉陵へ行った。ここも世界遺産。
入り口に華やかさがないので、立ち止まる人はいるが中に入らず首里
城へ行ってしまう人がほとんどだ。私も入ってみたものの玉陵って何、
という状態。
 琉球王国の国王たちの骨が安置されているところで、城壁のような
石垣がある。見た目は古そうだったが戦争で壊れて復元したものだっ
た。
 ここで行われた最後の葬儀は昭和9年というから、琉球王国がなく
なった後も行われていたことになる。不思議に思い券売り場で聞いて
みると、窓口の中から小走りで外へ出てきて説明してくれる。昨日も
感じたが沖縄の人はまじめというか、仕事に誇りを持っている人が多
いようだ。
 昭和9年の葬儀は20代目で、19代目から東京に移り住んだそうだ。東
京で亡くなりこちらで葬儀したのだ。21代目は東京で葬儀をしている
そうだ。

 そんな説明を聞いていると女性グループの修学旅行生がやってきた。
世界遺産だから見て行こうよ、と話している。そのうちの一人はミニ
スカートに網タイツ。最近の女子高生は修学旅行でもこんななのか。

 次の観光ポイントはこれまた世界遺産の識名園。そこまでの行き方
を先ほど説明してくれた人に聞くと、「石畳を行くのが直接的ですが
下りですし濡れているので危険です。こちらの県道を行くのが無難か
と思います。」と言って手書きの地図をくれた。石畳の入り口まで行
って考えよう。
 表面が丸い石を使っている箱根の石畳と違い、平坦な石なのでわり
と滑らかだ。これなら行けそうだ。突入しようとすると近くにいた男
性が「階段もあるよ」と忠告してくれる。
「識名園に行くんですけど下りですよね」
「階段は下りだよ」
 それなら押して行けばいいだろう。ゴーゴー。もう行く気満々だ。
前後のブレーキをかけながら下って行くが、重い荷物を積んでいるの
で無茶できない。あ~、すぐ階段だ。仕方なく押して進むが、想像以
上に急。痛っ、左足を軽くひねった。
 石畳に階段?と思ったぐらいだからあっても数段だろうと思い込ん
でいた。なのに10段どころではすまない、まだ続いている。残りは慎
重に下った。
 階段が終わっても石畳は続く。そこをなんと自動車が上ってきた。
自動車も通る生活の道のようだが石畳は痛まないのだろうか。次はス
クーター、よたよたと上ってくる。テクニックが必要だ。
 県道に出たので手書き地図をチェックする。県道を横切ってそのま
ま直進するようになっているが、正面は丘で細くて急な坂道。滑らな
いよう横方向に溝が掘られているタイプの道路だ。「階段は下りだよ
」と言っていた意味がわかった。玉陵の人のアドバイスを聞くべきだ
った。遅かれながら県道を進んだ。

 識名園に着いたところで予報どおり雨が降ってきたが、園内でのん
びりしてるうちにやんでくれた。まだ12時30分だが見るところがなく
なったので宿泊地へ向かおう。
 30分もするとがんがんに日が照ってきて暑くなる。天気の変化が激
しいので雨の心配がなくなったわけではない。国道58号線を北上しす
ぐに宜野湾市に入る。横浜ベイスターズのキャンプ地なのでベイスタ
ーズの旗だらけ。

 14時に宿に着いたがチェックインは16時から。行きたいところがな
かったのでフロントの女性に観光ポイントを教えてもらうが、行った
とこばかり。宜野湾市内だと洞穴に魅力を感じたが坂を登らなければ
ならない。坂を敬遠しつつも走り足らない思いもある。座喜味城跡付
近のやちむんの里なら途中の嘉手納に緩い坂がある程度と言うので、
そこを目指すことにした。
 外で地図を確認しているとフロントの男性が走ってやってきた。
「部屋の準備ができましたので荷物を置かれていってはどうですか」
 部屋の準備ができていなくても荷物を預けられただろうが、荷物が
あったほうがトレーニングになると思い、最初から預けないつもりだ
った。きついのはいやだが、楽すぎるのもつまらない。そんな矛盾し
た考えだったのだ。
 しかし意思は弱く、さっさと自転車から荷物を外してフロントへ向
かった。チェックイン手続きのため住所を記入。するとさっきの女性
が「私、秦野出身なんです。」と笑顔で話しかけてきた。秦野は私の
住む小田原から電車で30分ぐらいのところだ。ただそれだけで親しみ
が沸いてしまう。不思議なものだ。
 沖縄に来て3年と言うが、現地の人以上に観光ポイントには詳しい
し、嘉手納のちょっとした坂まで知っていてなかなかのもの。

 国道58号線を北上する。直射日光を浴びて暑いが、前方と右側には
雨雲がある。いつ降り出してもおかしくない状況だ。
 上空では戦闘機が何機も飛んでいる。正直かっこいい。4機が横に
並んで飛んでいたが、右端の戦闘機が右下方に旋回していく。墜落し
てしまうのかと思うと、その隣の戦闘機も数秒後に旋回。予定の行動
だったようだ。それに見とれていた私は、前方に目を戻すと歩道に激
突寸前。バランスを崩し大きく右側にふくらむ。ヒヤッとしたが車が
来ていなくて助かった。戦闘機の心配をしている場合ではない。
 嘉手納の繁華街に入ると、さっきまで雨だったようで路面が濡れて
いる。コンビニに入ると1ドル100円の表示。聞くと、ドルでの支払い
ができるそうだ。
 フロントの女性が言ったとおり気にならない程度の緩い坂があった。
沖縄を熟知していることに関心。

 やちむんの里を通過し恩納村に入る。海岸際まで行ってUターン。こ
れで58号線を那覇から辺戸岬まで走ったことになる。ちょっとした自
己満足だ。
 戻ってやちむんの里へ行ってみる。県内外から陶芸家が集まってい
る場所らしい。大きな窯もあった。そこで写真を撮っている青年に出
会う。
 彼は東京からの移住者。やちむんの里がある読谷村は、最近県外か
らの移住者が多く、以前からいた人たちも含めて活気がある村だそう
だ。彼は那覇在住だが、もう一度じっくり見たくなって写真を撮りに
来たそうだ。

 17時30分ごろ宿に戻ってきた。「降られなくてよかったですね」と
フロントの女性が声をかけてくれる。
 この道は風の問題はあるが走っていて気持ちいい。南北は平坦で東
西は山、体力に合わせたコース設定ができるし、宜野湾を拠点にサイ
クリングするのも悪くない。

11月17日(金) 宜野湾
本日の走行距離 78Km

体力勝負の一人旅 No.110【沖縄一周編】

【6日目・2006年11月16日】

 出発は遅めの9時30分。今日は城跡を2つ見て、本島の西側に出て南
下する予定だが、城跡見学にどれくらい要するのかわからないのでゴ
ール地点を決めていない。伊是名島行きをあきらめたので時間はたっ
ぷりある。のんびり進もうかな。
 昨日の宿泊は勝連城跡から西へ7Kmぐらい行ったところだった。
これから城跡へ向かうので引き返すことになる。昨日見た、薄暗い山
の斜面に浮かび上がった城壁は戻るに値する美しさだった。

 勝連城跡は世界遺産にもかかわらず入場無料だ。他の城に比べたら
小さいが、斜面にそびえるように建てられ、下から見上げると城壁を
遮る高い木々がないので圧巻だ。わぁ~と声を上げたのは私だけでは
なかった。
 ここの石垣は今まで見てきたものと違って、石の大きさが小さいよ
うに感じる。見れば見るほど城壁だけでも奥が深い。沖縄のお城にこ
れほどまでひかれるとは思わなかった。事前学習しておくべきだった。

 次に目指すは中城城跡。初日にその脇を通ったときには全く見学す
る気がなかったところだ。
 国道を通らずに海沿いの県道を南下した。勝連城に登って見回した
ときに、国道は丘の上にあることがわかったからだ。
 勝連城跡に向かうときは向かい風だったが、逆方向なので追い風。
すいすい進むので止まりたくないが赤信号。そのとき鳥居が見えた。
 沖縄に来て鳥居を見たのは2度目。最初は鳥居がポツンと建っていた
だけだったが、今度は社務所もありそうで神社ぽかった。
 社務所にいたおばあちゃん二人に話を聞くことができた。ここは神
社だがxx神社という名はなく、泡瀬ビジュルという名の神社だそう
だ。波で砂が合わさってできた土地なので「泡瀬」というらしい。そ
のとき3つの石が浮いていたので、それを拾い上げて祭ったそうだ。
 社務所が新しそうだったので、
「この神社は最近できたんですか」と尋ねると、
「私たちが生まれたときにはあったから、いつからかね。」と言う。
こういう縁起は後世に言い伝えて欲しいものだ。

 急な山道を登って中城城跡に到着する。そろそろ12時だ。ここも世
界遺産。切符売りのおばちゃんに聞いてみると、ここの城跡は復元で
はなく当時のものだという。パンフレットにはあのペリーさんも称賛
したと書かれている。
 さっきからポツリポツリと降り出した。勝連城跡でもパラッと降ら
れたがすぐに止んでくれた。また止んでくれればいいが怪しい雲があ
る。
 城壁は修復作業中だった。崩した石にはテープが貼られ、その上に
マジックで番号が書かれている。中には薄れて読めなくなったのもあ
るので、元通りになるのか心配だ。
 城壁のさらに奥には、いい味をだしている廃墟が見えた。100年後に
はセットで観光ポイントになるのでは、とふざけた発想をしてみた。
修復作業者に聞くと、ホテルの廃墟だという。

 レインコートを着るほどではないが、雨は降ったり止んだりを繰り
返す。普天間米軍基地の横を通って西側の北谷(ちゃたん)に出る。
海は見えないが海沿いに南北に通っている国道58号線を北上する。
 数キロ北上してリゾートホテルが建つエリアにやってきた。まだ13
時30分だが、この辺りで宿を決めてのんびりしようと思ったからだ。
コンビニで情報紙を読んだり、界隈をふらついたが、これといったと
ころがなかった。北上をやめ浦添へ向かおう。

 国道58号線はほとんど平坦だったので案外早く浦添市に入ってしま
った。浦添では寄ってみたいお墓がある。「なんとかよいどれ」に近
い名称だったと思う。今日来るつもりがなかったのでしっかり覚えて
いなかった。
 場所もかわからない。とりあえず浦添城跡を目指せば案内板がでて
くるだろうと思い内陸へ向かった。いきなり急な登坂。交差する国道
330号線を突っ切りたかったが、立体交差でわけがわからないまま国道
に合流。その後、下ってトンネルを通過したかと思ったらまた登り。
 城跡の近くには来ているはずだが行きたいところの案内表示がない
。人に聞こうにも、「よいどれ」なんて言ったら「酔いどれ」と勘違
いされそうで聞けない。ちょうどそこへ市役所の案内板が出てきた。
 非常に立派な建物の市役所に入り、パンフレットを入手。「よいど
れ」ではなくて「浦添ようどれ」だった。場所は城跡と同じところ。
城跡だったら案内板は出ていたし、そこを中心に4分の1周したことに
なる。充分走ったので、ようどれはパンフレットだけで満足した。

 明日で沖縄一周を達成する予定だったが、ちょっと南下すれば首里
城なのでこのまま首里城へ向かった。
 地図上ではちょっとだが下ったり登ったりで大変だ。案内板も適切
でなく道行くおばちゃんに尋ねた。「左に下って、右に行くと近い」
と教えてくれたが、右に行く地点で悩ましい案内板が2つ。ひとつは守
礼門直進、もうひとつは首里城公園左折。守礼門と首里城は違うのか
。右は急な下りで左は急な登り、おばちゃんには悪いが左へ行った。
 必死に登って右に入ったところが首里城公園。やっと着いたと思っ
たが、「ここは首里城の入り口ではありません」と書かれている。入
り口は坂を下ったところにあるようだ。登った道と違うが、V字に登り
下りすることになる。直進が正解だったのだ。

 自転車を置いて首里城を見学していると雨が強くなってきた。傘を
さしたいほどだが、天気予報と違ったので慌てる観光客も多かった。
 首里城ガイドの女性にさっきの案内板がよくないと訴えたところ、
おかしな案内板は他にもあるという。首里城で管理している案内板で
はないのでどうにもならないそうだ。県に言って欲しいと頼まれた。
 沖縄の城は城壁が命、と思って入場料が必要な庭や建物のエリアに
は入らず城壁を見て周ることにしたが、城壁はすべて復元だという。
ガイドの女性の説明を聞いていると、首里城を誇りに思っているよう
に感じた。

 首里城見学を終えると17時。近くに観光ポイントはあるが明日にし
よう。那覇のホテルに向かう下り坂は短いが激坂だ。明日は覚悟。

11月16日(木) 那覇
本日の走行距離 67Km

体力勝負の一人旅 No.109【沖縄一周編】

【5日目・2006年11月15日】

 少し冷え込んだ朝だった。夕べ30分ほど降った雨のせいで、路面の
ところどころに水溜りが残っている。そんな中ゆっくりと走り出した。
 今日も追い風のスタート。最初は平坦だったがすぐに山道に入る。
辺戸岬以降の山道はまだまだ続きそうだ。

 下り坂をかっ飛んで来たが、下りきったところで団体の観光客を見
かけた。辺戸岬でも見かけなかったので団体さんは久しぶりだ。東側
の団体北限地と言ってもいいだろう。ブレーキをかけてUターンする。
 ここは慶佐次のヒルギ林、わかり易く言えばマングローブ林だ。団
体さんは修学旅行生のようだった。私も混じってガイドの説明を聞く。
 宿を出て15分ぐらいしか経ってなかったので、いきなりのんびりし
てられず、すぐに再出発した。

 再出発後45分でまたストップ。今度は嘉陽の集落で共同売店に立ち
寄る。辺戸岬以降の山道での食料調達方法にも慣れてきた。各集落に
は共同売店と言うコンビニエンスストアのようなものがあるので、各
集落で確実に調達できると思ってよい。店内の様子はコンビニエンス
ストアというより雑貨店の拡張版のようだ。

 さらに1時間ほど走って国道329号線に出ると、山中から抜け出し町
が近づいた雰囲気になる。しかしアップダウンは依然として続く。そ
していつの間にか暑くなっていた。

 宜野座まで来てようやく町に入った感じだ。
 金武の町では珍しいものを見つけた。沖縄に来て初めてお寺に出会
ったのだ。そのお寺は観音寺。本土のお寺との違いを探ってみたが、
これと言っておかしなところはない。裏にあったお墓も本土と同じ形
態をしている。ちなみに沖縄のお墓は本土のとは大きく違い、柱状の
墓石はない。家のミニチュアみたいな墓石(というのだろうか)があ
り、その占有面積は本土のものの5倍ぐらいある。
 ここの本堂は昭和18年に建て替えたものだが、戦争で焼けなかった
ので沖縄のお寺では一番古いものだ、と売店のおばちゃんは言ってい
た。

 追い風のおかげで14時には石川市を通過。私の地図では石川市だが
、合併してうるま市になっている。このペースなら今日は100Km以上い
けそうだ。
 今日の目標は海中道路を通って、離れ島の伊計島まで行って戻って
くること。概算、あと40〜50Kmだろうか。そう考えるとのんきなこと
はしていられない。休憩せずにがんばろう。

 海中道路という橋では横風もしくはやや前方からの風だった。これ
は体力を奪われるだけでなく、体が冷えてしまう。島にたどり着く前
に、海の駅なるものがあったので休憩する。
 海中道路だから海中に潜る区間があるのかと思っていたが、全くそ
んなことはなかった。そうなると、ここまで来た意味があるのかと思
ってしまう。しかし目指す伊計島は橋を渡り終えてもまだ先だ。最初
の島が平安座島、次が宮城島でその次が伊計島だ。
 平安座島は海沿いの平坦道を通る。向かい風がつらい。宮城島は丘
越え、かなり斜度はある。歯を食いしばりながら、なぜ伊計島を目指
しているのか不思議に思った。2つ目の登り坂を見たときには引き返し
たくなった。
 行くかやめるか、葛藤しながらも伊計島に到着。来ることが目的の
全てであるかのように、休憩もせずにUターンする。
 概算で沖縄一周の距離を調べてるときに、海中道路は行ってみたか
ったが、伊計島は根拠なくルートに入れてしまった。その後、見直し
をしなかったので来てしまったのだ。安易なルート設定が往復2時間も
無駄にしたことになる。

 島から戻ると、もう17時過ぎ。数キロ離れたところにある勝連城跡
に着いたときには暗くなっていたので、明日また来ることにして宿へ
向かった。

11月15日(水) うるま市
本日の走行距離 118Km

体力勝負の一人旅 No.108【沖縄一周編】

【4日目・2006年11月14日】

 午後から雨らしい。土曜時点の週間予報では一週間雨マークなしだ
ったが仕方ない。しかし朝は雲が多いもののまぶしい陽光が降り注い
でいる。本当に降るのだろうか。
 2日間ともそれなりにがんばったが、昨日は100Kmに満たなくて残念
だ。3月の手術から順調に回復しているが、体力は完全に戻っていない
ようだ。その手術した付近が朝から痛む。右ひざ周辺も痛い。ペダル
を踏み込むときはなんともないが、力をいれて引き上げると痛む。た
った2日でこんなにも疲労が溜まってしまうとは。
 昨晩は隣の部屋から聞こえてくるいびきで熟睡できなかったり、い
つも飲むアミノバイタルを飲まなかったのも要因だろう。今日は朝か
らアミノバイタルプロをドーピングした。

 昨日会ったツールド沖縄参加者から「やんばるは険しいよ」と情報
をもらったので、気合を入れてというより覚悟して出発した。しかし
追い風のため快調に進む。道も平坦だ。
 そのうち民宿が何軒か現れ、島へ渡らなくても良かったようだが、
昨日の宿に不満はなかった。

 24Kmほど走って奥間ビーチ付近まで来た。とりあえずの目的地であ
る本島最北端の辺戸岬まで、確実に食料を調達できるのはここが最後
のポイント。追い風なので休みたくなかったが、仕方なく捕食休憩に
した。
 再び走りだすと、恐れていたとおり風は止んでいた。しかし数分す
ると向かい風、また少し走っていると追い風になったりして気まぐれ
だ。それでも次第に追い風の比率が高まり、気づけばおおむね追い風
になっていた。

 1Kmのトンネルを抜け、ここまで続いた平坦が終わり登りになる。そ
の途中で左に折れ急坂を下ると辺戸岬。本州最北端や日本最北端の地を
訪れたときを思い出し、「最北端に来たぞ」と達成感を抱きながら辺り
を歩いたが、「最北端」の碑はおろか「最北端」なるキーワードすら見
つからなかった。残念。

 沖縄に来て一番の暑さだ。日差しが強くて、空を見上げると白い雲が
多少出ているだけで、とても雨が降るとは思えない。
 逆光の中、おおきなヤンバルクイナの作り物が山腹に見える。そこは
展望台だ。売店の人に道を聞いて、行ってみることにした。と言っても
「行けばわかるね」しか言ってくれなかった。
 時速50Km以上で下ってきた急坂を今度は登る。思わず上を見上げると
西から薄暗い雲がやってきて、空の3割ぐらいを覆っていた。やっぱり
降りそうだ。
 坂の途中に「展望台入口」の案内発見。指示どおり左折するも、すぐ
に二又に分かれる。展望台に通じるのだから斜度のきつい方を選んだが
、国道58号線に出てしまい選択ミス。ヤンバルクイナはあきらめよう。

 辺戸岬からは本島の東側に出て南下する。行きに走った西側とは打っ
て変わり、ちょっとした丘越えだ。小刻みなアップダウンではないから
下りが楽しい。1つ目の下りは標高差140mを一気に下る、というより落
ちる感じ。2つ目は標高差70m。どちらも時速50Km/hオーバーだ。
 辺戸岬を発ってから1時間半後のちょうど14時に小雨が降ってきた。
これまでかと思ったが、レインコートを着るほどの雨にはならなかった

 どの辺りまで走って来ただろうか、ヤンバルクイナ観察地と書かれた
案内板を見つけて、辺戸岬の売店でのやりとりを思い出した。
 老夫婦が売店員に「ヤンバルクイナを見れるところがあると聞いたん
ですけど」と尋ねたが、「そんなところはありません。運がよければ見
られます。」と答えていた。老夫婦は沖縄の人ではなさそうだったので
かわいそうに思えた。

 今度の急坂は怖い。思わずブレーキを軽くかけてしまった。下り切っ
たところは久々の集落。安波だ。瓦屋根の家が多く見受けられるがシー
サーが乗っている家が一軒もない。そういう風習のない地域もあるのか
もしれない。

 またも気持ち良く下っていると橋に出た。今までに見たことのない光
景だったので、橋の途中で止まって下をのぞき込んだ。
 橋のすぐ左は海、右はダムか貯水池の堰。今は水が流れていないが、
堰を開けると一気に水が海に注ぎ込む構造だ。上から見ているので落差
がわからないが、創造しただけでも迫力満点だ。

 そろそろ17時。民宿が3軒ある平良(たいら)という集落にやってきた
。この辺りでは一番宿が多いので、ちょっと早いがここで泊まることに
した。
 2時間前に安波を出てからは一滴も降られることはなかった。今日を乗
り切ったので、もう雨の心配はいらないようだ。
 しかし18時ごろ大雨が降った。早めに宿に入って大正解だった。

11月14日(火) 平良
本日の走行距離 107Km

体力勝負の一人旅 No.107【沖縄一周編】

【3日目・2006年11月13日】

 出発が10時と遅くなってしまったが、昨日寄り損ねた座喜味城跡に
行くことにした。約6Km戻って到着。
 お城の形状は沖縄ならではだ。石垣でできた城壁が二重の輪になっ
ている。本土のお城は天守閣あってこそと言いたいが、ここは天守閣
はなかったようだ。城壁の中にはわらぶき屋根の建物があったと推測
されているようだ。
 石垣の石は比較的小さく、サンゴ礁のように小さい穴が無数に空い
ている石灰岩が使われている。見た目にはもろくて崩れそうな気がし
てしまう。
 団体バスで観光客が来るわりには、売店がなくひっそりとしたいい
雰囲気の場所だった。

 お城見学の後は、国道58号線に出て北上する。今日は伊是名島に渡
ってみたい気が少しある。そこには知り合いがいるかもしれないから
だ。名前しか知らず、住所も電話番号も知らない。島に渡って探すの
もおもしろいかなと思ったのだ。船は今日のゴール付近になりそうな
ところからでている。しかし出航時刻がわからない。船を気にしつつ
北上した。

 国道58号線は万座ビーチなど有名なビーチを通りながら北東に進む
。アップダウンはほとんどないし、風も気にならない。昨日よりは順
調に進んでいるが、路面の抵抗が高くて走りづらい。水捌けを良くす
るためだと思うが、大きめの粒が埋められていてゴツゴツする感じ。
最近、高速道路などで水たまりができない舗装になっているが、それ
とも違うタイプだ。
 この舗装が20Km以上続いた。名護市街を過ぎ、国道449号線になって
からいったん普通の舗装になったが、またときどきゴツゴツ舗装にな
ってしまう。それほどこっちの雨は激しいのだろう。

 お城を出てからはお昼休憩をしただけで、59Km走って瀬底島に架か
る瀬底大橋までやってきた。アーチ型の美しい橋だったので、橋の上
から見下ろす海もきれいかなと思い、橋の頂上まで行ってみた。その
くらい足のスタミナは残っていた。
 見下ろした海は特別美しくはなかったが、そこからスーパーが見え
たのでそこで休憩することにした。

 公衆電話からフェリー会社に電話すると、伊是名島へは1日2便出て
いて2便目は15時30分だった。時計を見ると14時35分。慌てて地図をチ
ェック。港の位置が正確にはわからないが、12〜15Km先のようだ。平
坦なら間に合うぞ。
 慌ててはいけない。まずはスーパーでパンと水分を買って捕食。そ
れと途中に寄りたいところがなかったか地図をチェック。しまったま
た城だ。世界遺産になっている。悩みつつも走りだす。もう14時50分
になっていた。
 足が重い。休憩が逆効果だったのか。2Km走ったところで15時を回っ
た。伊是名島は無理だ。

 15時30分、今帰仁(なきじん)城跡に到着。最後の1Kmは沖縄に来て
一番きつい登りだった。座喜味城は無料だったがここは400円。さすが
世界遺産。ここも城壁の城だ。規模は驚くほど大きく、まだ発掘調査
中なので城壁はさらに拡がりそうだ。
 見学した後、切符きりのおじさんに「けっこう復元した部分はある
んですか」と聞くと、「ほとんど復元したんです。残っていたのは一
番奥の城壁ぐらいです。その高さを基準に復元したんです。なにせ500
年後に発見されたんですから。もちろん、崩れていただけで石垣の場
所はわかってました。ただこの門は完全に創作ですけど。座喜味城の
ほうが保存状態は良かったようですよ。」
 ただの切符きりのおじさんではなかった。とにかく詳しくて、質問
にどんどん答えてくれた。
 帰りは来た道と違う坂を下った。さっき以上に急斜面で怖いぐらい
。あっと言う間に50Km/hオーバー。しまった、フロントサスペンショ
ンにひびが入っていることを忘れていた。でも気持ちいい。

 宿探しの時間になってしまった。昨日の教訓から早めに宿を見つけ
たい気持ちもあるが、明日のことを考えると少しでも先に行っておき
たい。
 明日は最北端に到達して東海岸を南下する予定だが、この辺以上に
宿がなさそうなのだ。ベースキャンプから山頂にアタックする登山と
同じ気分だ。つまり片道ではだめでベースキャンプに戻る時間と体力
が必要なのだ。

 18Kmほど走って民宿の看板を見つけたのでそこへ泊まることにした
。そこは橋で繋がっている屋我地島にある。看板の場所から4Kmだが、
明日戻ってこなければならないことを考えると先に進んだほうが良か
ったかなとも思う。それは明日わかるだろう。

11月13日(月) 屋我地島
本日の走行距離 98Km

体力勝負の一人旅 No.106【沖縄一周編】

【2日目・2006年11月12日】

 沖縄一周といっても8の字に回る予定だ。まずは南下して反時計回り
に進むつもりだが、昨日の風が気になる。朝食後、外へ出て風をチェ
ックする。昨日ほどではないが、向かい風だと走るのがいやになるほ
どだ。
 近くで風に当たっていたタクシー運転手に「風が強いですねー。ど
っちから吹いているんですかね。」と尋ねる。運転手は「島だから風
は回る」と教えてくれた。ならば当初の予定どおり行ってみよう。

 国道331号線を南下し始めると追い風だった。しめしめ。
 昨日の夜から気になっていたが、今日もひっきりなしにジョギング
している人を見かける。NAHAマラソンが近いのでそのための練習なの
だろう。NAHAマラソンはフルマラソンだが、どう見てもフルは走れな
さそうな人が何人もいた。私は1度参加したことがあるが、そういう人
が数多く参加する楽しい大会だった。

 やがて高校野球を思い浮かべてしまう地名がでてきた。豊見城だ。
同じ発想をする人は30歳代後半以上だろう。もっとも当時は「とみし
ろ」と読んでいたが今では「とみぐすく」になっている。
 この辺りからだったろうか、国道から少し入ったところでは瓦屋根
の上にシーサーが乗っている家が目立ってきた。沖縄に来たなと実感
する。最近は瓦屋根が減ったので門の上にシーサーを置くようになっ
た、と地元の人は言っていた。

 半袖短パンで充分な気候だが、暑すぎずサイクリングに適した陽気
だ。快調にひめゆりの塔、平和祈念公園を過ぎ、道は北へ進路を変え
向かい風になる。風力発電が3基ぐるぐる回っているが、恐れたほどの
強風ではなかった。

 標高差50m以下のゆるいアップダウンを繰り返しながら進んで行く。
具志頭(ぐしかみ)で国道をそれて鍾乳洞の玉泉洞へ寄り道する。私
の地図には「玉泉洞文化村」となっていたが、「おきなわワールド
に名前変えしていた。
 ウィンドブレーカーの上下を持って鍾乳洞に入ったが、予想外にも
ムーンとして暖かい。鍾乳洞が暖かいなんて不思議でしょうがない。
30分ぐらい歩いてようやくひんやりしてきたと思ったら、すぐ出口で
外気が入り込んでいただけだった。
 観光名所として良くできている。鍾乳洞は一方通行。帰りはガラス
工房や黒糖工場や地ビール工場を通るようになっていて売店も併設さ
れている。沖縄の民家風建物があり、沖縄文化に接して、「泣きな〜
さ〜い〜」と音楽まで流れて、すっかり沖縄を満喫した気分にしてく
れる。私は足早に進んで所要時間1時間ちょっとだった。

 再び国道に戻り、東側の海沿いを進んで行く。沖縄をなめてはいけ
なかった。大した坂はないだろうと思っていたが、具志頭辺りよりも
斜度のきついアップダウンが続いた。一番きらいなコースだ。それと
向かい風が徐々に体力を奪っていった。
 足腰に疲労が溜まりペースが落ちる。進路を西にとる地点までなん
とかがんばった。沖縄市で西に進路を変え、嘉手納基地の脇を走る。
急に体力が回復したかのように軽快に進んでいく。それほど向かい風
の影響が強かったのだろう。

 島の西側を通る国道に出て北上する。16時を回ったので10Kmほど先
残波岬で宿を探すことにした。
 高級そうなホテルを2つ過ぎてから残波峠に到着。近くにビーチがあ
るので民宿がいくつもあるだろうと思い込んでいた。しかしあるのは
さっき通過したホテルだけ。沖縄で一番高い灯台が目の前にあるがゆ
っくり観光する気分になれず、灯台に登って手を振る子供たちを下か
ら見上げ、すぐに出発した。もう17時10分だ。
 次のビーチまでは多分10Km程度、そこへ行ってみるしかない。少し
焦りはあるがなんとかなるだろう。そして6Km程走ったところにペンシ
ョンの案内板を発見。ほっとしたのもつかの間、宿があることがわか
ると、汚いところだったらやめようとか、1軒あったのだからもう少し
行けば選択肢が増えるだろうとか思ってしまう。
 17時27分、ペンションに到着。哀れな欲望を抱いてしまったものの
、清潔そうでフロントの対応が良かったのでここに決めた。部屋に入
ると非常に広くて申し分のないペンションだった。

11月12日(日) 恩納村
本日の走行距離 109Km

体力勝負の一人旅 No.105【沖縄一周編】

【1日目・2006年11月11日】

 17時10分ごろ那覇空港に降り立った。あったかい、それにかなりの
強風だ。重量が増えるのを覚悟して厚手のサイクルウェアを用意して
きたが無駄だったかもしれない。

 予定より20分遅れの到着で、日没までの時間が気になる。今日の予
定は自転車の送付先であるヤマト運輸に行き、自転車を組み立て、近
くのホテルに行くだけである。そう、ただの移動日だ。
 神奈川と違い、外はまだ明るい。バス乗り場でヤマト運輸那覇空港
前センターの最寄りバス停である「シーメンズクラブ前」に停まるか
尋ねた。しかしバス会社の人は「ヤマト運輸は近くにあるけどそんな
バス停はないな」と言う。このバス停名称は那覇空港前センターの方
から教えてもらっていたものだ。
 空港内にヤマト運輸の窓口があったので、そこへ戻り目印になる物
がないか聞いた。「営業所の前にフリーゾーンという建物があります。
タクシーの人はこれで通じます。」と教えてもらった。
 空港内の案内所でフリーゾーンに行くためのバスを確認し、17時40分
発のバスに乗り込んだ。

 2つか3つ目のバス停だった。降りたところには確かにシーメンズク
ラブと書かれた建物があった。そしてその隣がフリーゾーン。おそら
くバス停の名が変わったのだろう。
 自転車を受け取るとすっかり暗くなっていた。ヤマト運輸の事務所
から漏れる明かりを頼りに自転車の組み立て開始。障害は暗さだけで
はなかった。強風が作業を妨げる。細かい調整は明日にしてとりあえ
ず組み立てた。輪行袋をたたむのもあきらめ、スーパーの袋に詰め込
んで出発した。

 ホテルまでは2Km弱。追い風でもありあっという間に着いた。明日は
追い風になるようにコース選択したい気分だ。ホテルのフロントでは
、予想外にも蚊に刺された。この時期の蚊はまさに沖縄らしさだ。初
日からちょっとしたハプニングがあり、楽しい旅になりそうだ。
 奥武山公園駅まで足を伸ばして、豚足入りの沖縄そばを食べ移動日
を終えた。

11月11日(金) 那覇
本日の走行距離 4Km

体力勝負の一人旅 No.104【沖縄一周編】

みなさん、お元気ですか。

また旅にでます。
こんな時期に自転車旅行です。
こんな時期だから沖縄です。

出発は次の土曜日、11月11日から沖縄一周に挑戦です。
6日間でおよそ500Km。東海道五十三次とほぼ同じ距離です。

せっかくのリゾート地・沖縄ですから、がむしゃらに走るのはやめて
あちこちに寄り道したいと思っています。そう思っていても結局は先
を急いでしまうんですね。

今回のテーマは『沖縄らしさ』です。私が住む神奈川との違い、本土
との違いを探ってきます。

2006年11月7日